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萌える文学 ロリロリ篇

少女愛or犯罪?

少女を愛でるのもやりすぎると警察が…そんなやるせないお話です。

「児を盗む話」
『清兵衛と瓢箪・網走まで』志賀直哉/新潮文庫所収)

【あらすじ】
父親にまともな職についていないことを責められ、家を追い出された主人公は失意のまま田舎で引きこもりライフを送る。そんなある日、ふらりと立ち寄った寄席で育ちのよさそうな美しい6歳児に遭遇。以来、あんな娘を自分のものにしたいと幼女を誘拐する空想にとりつかれるようになる。そのうち「この俺の感情は愛なのに、なぜおさえつけなければならぬのか」とむしゃくしゃしてきた主人公は、代わりにそこそこ可愛い貧しい幼女を誘拐。幼女の頭がくさいことに軽く萎えつつ、一生懸命ご機嫌をとるが……。

青年時代、実際に都落ちして一年間尾道で暮らしたこともある文豪の自伝的(といわれる)短編。大正三年に書かれたとは思えないナイーブぼっちゃん描写の生々しさに、白樺派スピリットの現代性を見ました。あの太宰治に「ずいぶん思い切ったことを言う」と驚かれた少女好きおじさんの精髄がここに。

【萌え台詞】
なし

【萌え要素】
尾道、コンデンスミルクをなめる幼女

「アーネストおじさん」
『長距離走者の孤独』アラン・シリトー/集英社文庫所収)

【あらすじ】
従軍経験で精神的に傷つき、人との関わりを避けて生きてきた椅子張り職人アーネストは、行きつけのカフェで小学生の姉妹に出会う。2人のたわいもない会話を聞いて「鋭い孤独感」にとらわれ、思わず彼女たちにケーキをおごってしまうアーネスト。わずかな稼ぎを少女たちに貢ぐ彼のささやかな幸せは長くは続かなかった。

無垢な少女に癒される中年男としたたかな現実少女のすれ違いが悲しい。ついでにラストまで救いがない。少女は観念の中で愛でていたほうが無難、という教訓はエンコーでつかまるオジサンたちにこそ深く染み入るのかもしれません。

【萌え台詞】
なし

【萌え要素】
なし


しかつめらしいヒゲの文豪たちの夢と希望とリビドーがぎっしり詰まった純文学の世界、いかがだったでしょうか。ほかにもきっといろんな美少女が文学の世界であなたを待っているはず。ぜひあなただけの萌え美少女を探してみてください。二次元では飽き足りない人は繊細居士ぶりをアピールしてシブサワ系少女と退廃的な恋愛にふけるもよし、ジュンク堂池袋本店の乙女棚にたむろしてる文学少女をナンパして喫茶コーナーにしけこむもよし。あなたの萌えライフがいっそう広がることを願ってやみません。

(構成・文 demi/Beltorchicca/2004.10.14更新)

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