「雑誌がつまらなくなった」「雑誌を買わなくなった」という話を最近よく耳にするし、自分でもそう感じている。かつて雑誌が与えてくれていたものを、今はインターネットが提供してくれる部分が大きいのも事実。でもやっぱり「面白い雑誌を読みたい!」「紙の雑誌はいい!」と思う。 誰でも、若い頃に夢中になった雑誌がある。「新青年」の人もいれば、「宝島」や「ハッピーエンド通信」、リニューアル前の「オリーブ」だという人もいるだろう。1977年〜80年頃までの「ポパイ」(1976年創刊)に対して深い思い入れをもつ赤田祐一氏が、初期「ポパイ」への愛と「雑誌とはこうあるべし」という思想をつづったのが『証言構成「ポパイ」の時代』。雑誌が広告を載せる容器になってしまった、編集者がマーケティングして観念的に作っている、などなど、雑誌がつまらなくなった原因は、この本でも指摘されている通りだろう。 「かつて雑誌は創造的なメディアであり、刺激的で未知の可能性に富んだびっくり箱 だった」 「『なんだかよくわからないけど、おもしろい』と言って、つくりあげようとする精神がないと、雑誌はおもしろくならない」(『「ポパイ」の時代』より) と赤田氏は書いている。読者が雑誌に求めるのは、得する情報ばかりじゃない。ワク ワクさせてくれるワンダーランドを求めている。その精神を受け継いでいるのは、 メジャーな商業誌ではなく、ミニコミだ。ミニコミやインディーズ・マガジン、フリー・ペーパーなどに、雑誌作りのスピリッツを感じることが多い。「読みたい雑誌がないから、自分でつくる」と思う人が出てくるのも自然なこと。パソコンのお陰で、雑誌作りも作業的にはプロと素人の垣根がなくなってきている。「雑誌は読むより作るほうが面白い」と言われるが、『ミニコミ魂』に載っているような雑誌を見ると、作っている人たちが本当に楽しそうで、「私も作りたい!」という気持ちになる。