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本のあらすじや内容を明かさない方法
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この2つの希望をもとに、編集、営業、宣伝の担当者が中心となり、販売戦略を練ることになった。「本のあらすじや内容を明かさない」というのは、宣伝する上で実はたいへんなかせになる。そこで、最初にとった方法は、6月、7月、8月の新潮文庫にチラシをはさみ込むことだった。これは栗原哲太さん(宣伝部)のアイデアだ。
「何度読み返しても違う読み方ができる小説を書きたいと、村上さんもホームページに書いています。広告のほうで読み方を誘導してしまわないようにとは考えていました。5種類のチラシを作り、『らしい』という表現を使った。噂話のようにひろめていきたかったからなんです」
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←文庫に挟みこんだ5種類のチラシ |
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書店やネット上でもチラシは好評だった。「いったい何種類あるのだろう?」と集める人もでてきたという。この方法をもっと使っていこうと判断した。鈴木さんは語る。
「発売当日の新聞広告は、チラシで使ったキーワードに、春樹さんと相談して作った文章をつけくわえたんです。もっと内容について踏み込んだ案もあったのだけど、春樹さんと何度もキャッチボールしているうちに、こういう文章になりました」
帯裏の文章、店頭用ポップも、チラシをもとに展開していった。
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←発売日当日の新聞広告 |
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そして、もうひとつ。発売前、ネットに書店員の感想があがっていた謎。これは、プルーフという見本冊子を配っていたからだった。
これまでプルーフをつくる時はだいたい新聞社や雑誌社などに書評用に送ることが多かったのだが、鈴木さんは書店にも送りたいと考えた。
「春樹さんと相談しているうちに、現場の書店員さんに読んでもらいたいという話になったんです。手書きのPOPを書いてもらえるといいなとも思って。だから通常よりもたくさん作りました」 |
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| 校了前に製作されたプルーフ本(バウンド・プルーフ) |
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