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村上春樹の新作『海辺のカフカ』を読み終わった後、不思議に感じた。
これだけの話題作にもかかわらず、読み終わるまで、その内容をほとんど知らなかった。これはとても珍しくて、幸福なことだ。話題作であればあるほど、事前情報があふれ、知らないうちに(読んでもないのに)いろいろ知った気になってしまうことはよくある。だけど『海辺のカフカ』に関してはそれがなかった。なぜなんだろう?
また、発売前に、ネット上で書店員の読後感想をいくつかみかけた。これも珍しいことだ。
『海辺のカフカ』には、独自の販売展開が目論まれていたのではないだろうか。新潮社の鈴木力さん(出版部・村上春樹担当)に聞いてみた。
「まず春樹さんからの希望が2つありました。ひとつは、読者から感想や質問を送ってもらってそれに答えるホームページを作りたい。マスコミの人もよければそこに入ってこれるようなそんなイメージで。もうひとつは、宣伝をしていくときに、本のあらすじや内容がわかる方法はやめたい。こういう話なんだとなぞるように読んでしまうと読書の楽しみが薄れてしまうから」 |
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| 左/宣伝部 栗原さん、右/出版部 鈴木さん |
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| 本文用紙は「MSレイド」が使われている。タマネギをスライスしたような薄い紙で、うっすらと横に縞が入っている。図書館のイメージによくあっている |
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