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文学はすたれると思う。っていうと、また怒られんだけど。ほっておくと読まないじゃん、そう思うんですね。これだけいろんなメディアが物語を提供しているんだし。
小説のペースっていうのは今にあんまりあってない。19世紀の形式であるのは確かで、どんどんテリトリーが狭くなっていくのはしかたないと思う。それは別にいいんだけれど、文化は多様であるべきなので、絶滅はしないほうがいいでしょう。資本の原理にまかせてると、消えちゃう可能性がある。サンクチュアリ作って、きちんと保護したほうがいいと思うけど、小説が大きな影響力を持つ時代じゃないと思う。良い悪いじゃなくて、認めざるをえないんじゃないかな。
こんなことを言うから、白い目でみられるんだけど。文学って歴史的所産なんだろうと思うんですよ。わたしは文学血中濃度が低いから、文学もさることながら、文学込みの世の中を見てるほうがおもしろくて。
でも、ちょっとだけオタクなところもあって、笙野頼子さんとかさぁ、これどうだ読めるかってのを解読していくのも嫌いじゃない。それやりはじめると、むちゃむちゃに入っていきそうで。そんなことやっててもしょうがないなぁってのもあって、禁欲してる感じかなぁ。
今後の予定は、文藝春秋からL文学の理論編を出すことになってます。『L文学完全読本』中で書いた「L文学解体新書」をきちんと理論編として本にすること。作品評みたいなものがきちんとあったほうがいい。つまり『赤毛のアン』だコバルトだとか言ってるけど、そのあたりのつながり具合だとか、リブだとか言ってるけど、どのようにそれがあらわれているんでございましょうみたいな、格好としては、きちんとした文芸評論のように読めるようにしたいなーという希望を持ってるけど、着地点はまだ遠くてねぇ……鋭意執筆中です。
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(左)『文章読本さん江』(斎藤美奈子/筑摩書房)
谷崎潤一郎からカーツ佐藤まで、さまざまな「文章読本」をとりあげ、容赦なく、やさしい蹴りを入れる。小林秀雄賞受賞。
「読者層は、おじいちゃんばっかり。読者葉書とかに“著者の文章を磨くのも必要であらう”とか書いてあって。何か言いたい人が多いジャンルだってことはわかった」
(右)■『趣味は読書。』(斎藤美奈子/平凡社)
「大河の一滴」から「人間まるわかりの動物占い」まで、さまざまなベストセラーを、時に冷静に、時に呆れながら、斎藤節で解読。
「読書人な方が読まないベストセラーを代わりに読みましょうってところから始まって。ベストセラーを三年にわたって読んで、批評した本です」 |
(左)■『戦下のレシピ』(斎藤美奈子/岩波書店)
戦争中の婦人雑誌に載った料理の作り方を通して、その当時の食の世界や、生活を伝えるガイドブック。
「もっとパロディみたいな感じでいきたかったの、レシピ本の。究極の節約メニューとか粗食のススメだとか流行ってたから、もっと究極の粗食レシピが、ここにあるよって」
(右)■『妊娠小説』(斎藤美奈子/筑摩書房)
「舞姫」から「風の歌を聴け」まで、さまざまな小説を「妊娠小説」という視点でばっさり切りまくる痛快なデビュー作。
「編集者をやっててヒマになったときに、30枚ぐらい書いて、知り合いの編集者に見せたら最後まで書いてみたらと言われて、書いたら、出ちゃった」。
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