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銀河鉄道ってなんで動いてるのかわかんないから
米光 けっこう、ゲーム化しにくいねーー。
飯田 自己探求をずっと続けてるんですよね、友だちが死んでもおかまいなく。インナースペースをずっと旅をする。
麻野 最後に“いろいろなことで胸がいっぱいでなんにも云えずに”っていうんやから、カムパネルラを失ってつらい思いはしてるんだろうけど。
米光 『銀河鉄道の夜』より宮沢賢治をゲーム化するほうがまだできそうだけど、その手は三島由紀夫の「三島っち」でつかっちゃったからなあ。
飯田 もう、今回は降参しようか(笑)
米光 銀河鉄道ってなんで動いてるのかわかんないよね、“アルコールか電気だろう”ってカムパネルラは言ってるんだけど。そこをゲームにできないかな。ええと、中二病的なことをすると汽車が動くとか。
麻野 あ、それいいかも。いろんなシチュエーションでいかに中二っぽいことをするか。それがパワーになって汽車が動く。
米光 車掌がやってきて、切符を拝見しますって言われて。
麻野 手遊びでこまかーく折って切符がぐちゃぐちゃになってる。
飯田 切符のハシで爪そうじしてる。
麻野 そういう余計なことをいっぱいしてると、汽車が進む。大人なふるまいを選ぶと進まない。とりあえず吊り革には手を両方入れてぶらさがらないといけない(笑)。
米光 靴を脱いで、座席に後ろ向きに座って窓ガラスに顔をくっつける。それじゃ小二か。
飯田 どんどん中二力がパワーアップすると、デイドリームタッチの不思議映像が展開される、超サイケデリック*なやつ、横尾忠則が描いてる。
米光 窓から見える景色がどんどんサイケになっていくんだ。
飯田 パワーアップするにつれて。どんどんスピード早くなっていきましょうか。すごい勢いで映像も変わっていく。横尾忠則から寺山修司、土門拳……、
麻野 白虎社*が踊って、
米光 時々、よくわかんないおばちゃんたちの盆踊りシーン*が入って。
飯田 最終的には岩手県に行くんですね。
米光 おかあさーん、牛乳もってきたよー!
飯田 そこは千昌夫の家で、シェパードがいる。
麻野 どんなオチや! でも中二力で銀河鉄道を走っていくのにはオレは賛成だな。
飯田 これしかないよ。それが賢治のこころだから。
米光 妄想力で走るんだね。それでいきましょう、中二力エンジンで、汽車が加速していって、窓の外をどんどんサイケデリックな映像がうしろに飛んで行く。
飯田 ゲームをやり終わった時、こころに残っているのは岩手の特産物。
米光 ええー!?
飯田 わんこそばとか……わんこそばとか。ごめん、よく知らない。
麻野 まあ、岩手県を盛り上げるのは大事やね。
飯田 開発資金はふるさと創生一億円で。
麻野 まだあんのか? もうだいぶ前やぞ。ツアーを組んで、実際に電車に乗ってもいいね、車中、中二っぽいことをやりつづけると岩手まで行けるんだけど、大人しいと福島あたりで降ろされてしまう。「アメリカ横断ウルトラクイズ」方式で、できない人は降りてもらう。真に中二っぽい人だけが岩手にたどりつける。
米光 最後に残る人ってどんなんだよ。
飯田 ネ申(笑)。
麻野 ああ、その人はもはや宮沢賢治本人と言っていい。 |
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| 第十二回 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』をゲーム化する! |
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