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気まぐれな本棚
words by 矢部智子 バックナンバー
日本各地に本棚を探すさすらいの連載、今回は東京・新宿のビルの中にある子どものためのデザイン専門のライブラリー。子ども相手と侮るなかれ、この本棚は凄い!

第13回 家や暮らしの本質に気づく キッズデザインライブラリー(前編)

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オレンジ色のじゅうたんの上に、白いだ円形のテーブル、そのまわりにズラッとならんだちっちゃな椅子。足を踏みいれたとたん、ガリバー気分になるこの空間は、「キッズデザインライブラリー」。なんとここ、子どものためのデザイン専門のライブラリーなのだ。

国内外のデザイナーによる絵本や、建築、家、インテリアにまつわる絵本や児童書など、約300冊の本を、自由に手にすることができるライブラリー――けれど、そんな説明では伝えられない魅力が、この本棚には隠れている。そのひとつが、本のセレクトと分類。たとえばここでは、人気の「ミッフィー」シリーズも、『ミッフィーのたのしいテント』『ミッフィーのおうち』という「家」にまつわる2冊がピックアップされて置いてある。それから、棚の分類も「かぞく」「くらし」「家のしくみ、つくりかた、そざい」「かぐ」「にわ」と、実に個性的(よく見ると「住まいのれきし」の棚には、モーリス・センダックの『かいじゅうたちのいるところ』も!)
フィクションの、しかも絵本が、作家名順でも出版社順でもなく、こんなふうにテーマ別に分類されてるなんて、たくさん図書館や本屋があるなかでも、たぶんここぐらいじゃないだろうか。

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キッズデザインライブラリーは、新宿のリビングデザインセンターOZONEの7階にある。ショールームやインテリアショップの集まるOZONEのなかに、「大人と子どもが一緒にデザインにふれられる場所を」と2004年7月にオープンした。また、ライブラリーのある場所は「OZONE情報バンク」の一角で、すぐそばには大人向けに、住まいに関する本や雑誌を閲覧できるコーナーもある。とはいえそれも「住まいづくり」のプロフェッショナル、OZONEのこと。それぞれのコーナーのライティングはリビング風、書斎風と、「家」をイメージして設けられている。もちろんキッズデザインライブラリーは、「子ども部屋」のイメージ。国内外で活躍する若手デザイナー「トリネコ」のデザインした空間に、オランダの人気デザイナー、リチャード・ハッテンのデザインしたオレンジの椅子。これはハッテンに子どもが生まれたことから作られた、彼の定番チェアのキッズサイズがなのだそう。

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「たとえばデザインのすぐれた絵本には、ことばを超えて、色や形で伝わるものがあると思うんです。それを大人も子どもも感じて、楽しんでもらえれば。親と子が一緒にデザインに触れられる場所になれば、うれしいですね」と、リビングデザインセンターOZONEの木村聡子さん。

子どもたちは、デザイナーの名作絵本に想像力をふくらませ、大人たちは、絵本の世界が教えてくれる「家」や「暮らし」の本質にはっとさせられる。キッズデザインライブラリーは、大人にも子どもにも、新しい世界を見せてくれる場所なのだ。
(文・矢部智子)

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リビングデザインセンターOZONE

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