ミャー所長 いや〜、ずいぶんと長いレポートになったな。
ナキャノ研究員 温泉について知らないことが多すぎたんで、つい力が入っちゃって……。思わず、松田先生に2時間半も話を聞いてきちゃいましたよ(笑)。
ミャー所長 しかし、温泉がここまで危機的なものになっていたとは改めて驚きだな。
ナキャノ研究員 そーですね。そーいえば、僕の友達が子供を連れてお台場にある某温泉に行ってきたんですが、交通費だの駐車場代だの入浴料だの遊戯代だので、家族4人で3万円以上かかったって嘆いてましたよ。癒しどころじゃなかったって。松田先生も言ってましたけど、どうせお金を払うなら「ホンモノの温泉」に払ったほうがいいですよね。
ミャー所長 松田先生は他に何か言ってなかったか?
ナキャノ研究員 その某温泉で、今度は「お湯の参勤交代」という企画をやるそうなんですよ。有名になりたい温泉地は参加したいと思うでしょうが、参加料が360万円なんですって。でも、考えてみれば、そういう企画を思いつくこと自体、温泉の本質を知らないってことですもんね。タンクローリー温泉と何も変わらない。
ミャー所長 う〜む。要は、歴史的に温泉地でも何でもないところにできた温泉は、基本的に温泉力が少ないってことだな。利便性や予算を考えて、そこでもいいというなら止めないけど、どうせ行くなら「ホンモノの温泉」を守り続けているところにお金を落としたほうが、温泉文化が生き残るということだな。
ナキャノ研究員 お、完璧に理解してるじゃないですか。
ミャー所長 これだけアツいレポートを読めば、誰だってわかるさ。
ナキャノ研究員 あと、「塩素に代わる人間の体に優しい殺菌消毒剤を作り出したい」って言ってました。別に殺菌剤に塩素を使わなくてはいけないっていう決まりがあるわけじゃないんですよ。
塩素は安価だし、入手も簡単だから使ってるだけなんです。
ミャー所長 とりあえずワタシたち消費者も温泉に対する知識をちゃんと持たなくてはいけないことを痛感したな。本当にご苦労さん。
ナキャノ研究員 いや〜久々に芯から疲れましたよ。北海道行って、熱海も行きましたからね。研究費が入ったら、ゆっくりホンモノの温泉にでも行こうっと!
ミャー所長 あ……。
ナキャノ研究員 なんですか、「あ……」って!?
ミャー所長 いや、ちょっと言いづらいんだがな……北海道への出張代は出んからな。
ナキャノ研究員 え!? い、いま何て言いました。僕、耳がおかしくなったのかな?
ミャー所長 まぁ、詳しい話はまた今度ということで。
ナキャノ研究員 ……くそ〜、もう研究なんて辞めて、女のコと秋田の玉川温泉にでも行ってやる〜! そんで混浴しまくるぞ!
ミャー所長 な、何? 彼女ができたとでもいうのかね?
ナキャノ研究員 ……こんなに忙しかったらできませんよ。
ミャー所長 そうだよな。お互いにな……。
ミャー所長・ナキャノ研究員 はぁ〜……恋がしたいなぁ……。
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